アメリカ国内でマラリアが報告されている

アメリカ国内出のマラリア報告とその背景

最近、アメリカ国内でマラリア感染の報告が相次いでいる。このマラリアは、ハマダラカという蚊によって媒介される感染症で、ハマダラカは主に夕方から夜間にかけて活動する。このような感染報告は、おそらく海外でマラリアに感染した帰国者が現地の蚊に刺され、その蚊が他の人間を刺して感染を広げたと考えられる。

マラリアの流行地域はアフリカのサハラ砂漠以南が多い。特に、熱帯熱マラリアは重症化することで知られており、放置すると意識障害や黄疸、さらには急性腎障害を引き起こす可能性がある。マラリアの潜伏期は最短1週間〜3ヶ月とかなり差がある。


マラリアの診断と特徴

マラリア感染者に特徴的な所見として、血小板の数が10万未満に減少することがある。また、確定診断の手法として、血液塗沫ギムザ染色でマラリア原虫を確認することが一般的とされる。これにより、正確に感染の有無を判断できる。


アメリカ国内でのリスクと対策

アメリカでは、元々マラリアが国内で広がることは少ないが、感染者が持ち込むことによって一時的に流行する可能性がある。輸入感染症としてのマラリアが、今後も都市部や人が多く集まる場所で散発的に報告されることは避けられないだろう。

日本国内ではどうか

マラリア 診断・治療・予防の手引き(2017年)より転載

日本国内でのマラリア報告は、現時点ではそれほど増加に転じていない。東京都内の蚊に対するサーベイランスによると、ハマダラカは日本には非常に少ない割合でしか存在していない。そのため、国内でマラリアが広範囲に流行するリスクは、今のところはそれほど高くないと考えられる。

まとめ

アメリカ国内でのマラリア報告は、帰国者を介した輸入感染症として警戒が必要だが、日本国内ではハマダラカの割合が少なく、現時点で大きく心配する必要はない。ただし、引き続き感染症対策に注意を払うことが重要なのだろう。

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Dr.こうじろう
1992年生まれ、関西出身。幼少期の喘息経験から医療に興味を持ち、地元大学の医学部を卒業後、研修医を経て総合診療医として地域医療に貢献。医療と介護の連携を重要視し、経済やマネジメントの知識も学びつつ、「最適化された医療を提供する」ことをモットーに従事する。趣味は筋トレ、テニス、ウイスキー収集。医療に関するニュースや日々の診療ですぐに実践できる知識を発信するブログ。